バーベキューで鮎を美味しく焼く方法!下処理や串打ちの仕方を解説 | 〜緒方の鮎〜 OGATA養殖技術研究所

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バーベキューで鮎を美味しく焼く方法!下処理や串打ちの仕方を解説

炭火で焼く鮎の塩焼き

 

バーベキューやキャンプで鮎の塩焼きは定番料理の1つとして親しまれています。炭火を囲むように立てかけた鮎からは、夏らしい爽やかな香りと香ばしく焼き上がった皮の匂いが漂い、その場の雰囲気を一層盛り上げてくれます。一見「ただ串に差して焼くだけ」と思われがちな鮎の塩焼きですが、鮎の風味と旨味を引き出すには、下処理や焼き方など、いくつかのポイントをしっかり押さえることが大切です。

 

本記事では、バーベキューで鮎を美味しく焼き上げるための方法を紹介します。串打ちの手順やコツについても丁寧に解説しているので、鮎の塩焼きに挑戦したい方はぜひ参考にしてください。

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鮎の下準備

バーベキューで鮎を美味しく焼くには、調理前の下準備が非常に重要です。新鮮な鮎を選ぶのはもちろん、ぬめりや内臓、フンの処理が適切にできているかどうかで、焼き上がりの味や香ばしさに大きな違いが生まれます。以下では、鮎の下処理の方法について詳しく紹介します。

新鮮な鮎の選び方

鮮度の高い鮎には、いくつかの共通した特徴があります。購入する時は、以下の点に注意しながら選びましょう。まず確認すべきポイントは、目の透明度です。白く濁っているものは鮮度が落ちている可能性が高いため、黒目と白目の境目がはっきりと分かるような澄んだ目の鮎を選びましょう。

 

また、体の艶やエラの色も重要な判断材料になります。新鮮なものは体の表面に艶があるのに比べ、時間が経ったものは乾燥してみずみずしさがありません。エラは血色の良い鮮やかな赤色をしているものが理想で、鮮度が落ちると色がくすんできます。さらに、お腹を指で軽く押した時に弾力があるものは新鮮だと言えます。

 

パックに詰められている場合は確認できませんが、香りも鮮度を確認するうえで重要なポイントです。新鮮な鮎は、スイカやキュウリのような爽やかな香りがするので覚えておくと良いでしょう。

鮎の下処理の手順

新鮮な鮎が手に入ったら、まずはぬめり取りから始めましょう。粗塩を手に取り、鮎の体全体にまんべんなく擦り込むようにしてぬめりを落とします。その後、流水でよく洗い流し、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ってください。

 

次に、焼いた後に生臭さを残さないよう、フンの処理を行います。腹部を軽く抑えながら肛門付近まで指をスライドさせると、黒い糸のようなフンが出てきます。完全に出なくなるまで繰り返し行い、最後に肛門付近を水で丁寧に洗い流してください。

 

最後に内臓の処理です。鮎の内臓は食べても問題ありませんが、独特な苦みがあるため苦手な方がいる場合は、下処理の段階で取り除いておくと良いでしょう。胸ビレ付近から尾に向かって包丁で切り込みを入れ、内臓を指で掻き出します。血合いや内臓の欠片が残らないよう、開いた腹の中もしっかり流水で洗い流してください。

鮎の串打ち

串打ちは、鮎を美しく焼き上げる効果があります。また、白身に均等に火を通すためにも重要な工程です。串打ちの方法にはいくつか種類がありますが、以下では代表的な串打ち方法である踊り串に焦点を当てて刺し方の手順とポイントを紹介します。

踊り串の刺し方の手順

踊り串は、清流を泳ぐ鮎の姿を再現するように、美しい曲線を描く刺し方です。まず、鮎の口から串を入れて背骨の下を通すように進めていきます。胸ビレ付近で一旦串を体の外に出し、再び差し込むのですが、串を入れる際は背骨の上を通るようにして刺してください。

 

さらに、腹ビレの後ろでも同様に、背骨の上から串を外に出し、今度は背骨の下を通るように刺し戻します。最後に尾ビレの付近から串先を出し、全体が自然な波型になるよう体の曲線を整えます。

串打ちのポイントと注意点

踊り串は、実際に鮎が泳いでいるような姿になるよう、緩やかなS字カーブを意識して刺すことが大切です。曲げすぎると不自然な見た目になるため注意しましょう。また、火にくべた際に串だけがくるくると回転しないよう、背骨にしっかり絡ませるように刺してください。

 

そして1番重要なのが、串打ちの際に串の先端で手や指を刺さないように注意を払うことです。特に串を出し入れする時は、串の先端方向に手を置かないようにしましょう。

鮎の塩振り

串打ちが完了したら、全体に塩を振って味付けします。ヒレや尾の部分は水で湿らせてから数回に分けて塩を塗り込みましょう。化粧塩を施すことで、長時間焼いても焦げにくくなります。ヒレや尾を指で開いてから塩を塗ると、焼き上がりの見た目も良くなります。

鮎の炭火焼き

炭火で焼く際は、火から15㎝程離して、じっくりと時間をかけて焼くのがポイントです。火に近づけすぎると中まで火が通る前に表面だけが焦げてしまうため、適切な距離を保つようにしてください。焼き時間の目安は、片面20~25分程度です。

 

まず腹側から焼き始め、焼き色が付いたら裏返して反対側も同じように焼きます。串の向きを変えながら全体に焼き色が均一につくように調整しましょう。時間をかけて火を通すことで、ふっくらした仕上がりになります。

 

炭火を囲んで作る鮎の塩焼き

 

バーベキューで鮎を美味しく焼くコツ

バーベキューで鮎をふっくら香ばしく仕上げるには、以下のようなコツがあります。

 

  • 串を立てて焼く
  • 焼き上がりの見栄えを良くする
  • 腹側から焼き始める
  • 下準備の段階で炭に火をつけておく

 

鮎の旨味を最大限に引き出すためにも、下準備や焼き方のポイントを押さえておきましょう。以下では、それぞれのポイントについて詳しく説明しています。

串を立てて焼く

鮎を焼く時は、網の上に寝かせるのではなく、頭が下になるように串を立てて焼くのがおすすめです。鮎を立てることで、白身の脂が下に流れ、頭や周辺の骨がカリッと香ばしく焼き上がります。

焼き上がりの見栄えを良くする

鮎の塩焼きで美しい見た目に仕上げるには、踊り串と化粧塩が欠かせません。串打ちの中でも有名な踊り串は、川の中を泳ぐ鮎の姿を再現したもので、見た目にも楽しく食欲をそそります。さらに、化粧塩を施すことでヒレや尾が美しく開き、生き生きとした鮎の姿をより引き立ててくれます。白く塩が乗った部分ときつね色に香ばしく焼けた皮とのコントラストも魅力の1つです。

腹側から焼き始める

鮎を焼く時は、まず腹側を火に向けて焼き始めましょう。腹側には内臓があるため、じっくりと火を通す必要があります。焼きが不十分だと、寄生虫や病気にかかるリスクがあるため注意してください。あらかじめ包丁でお腹に1本切れ目を入れておくと、より火が通りやすくなります。

下準備の段階で炭に火をつけておく

炭に火がつき、しっかりと安定するまでには30分以上かかります。そのため、スムーズに焼き始められるよう、鮎の下処理や串打ちを始める前に火を起こしておくことが大切です。炭火が安定した状態で焼き始めることで火加減が保たれ、焼きムラの少ない仕上がりになります。

 

また、鮎を焼き上げるには40~50分程かかるため、食べ始める時間から逆算して、少なくとも1時間30分前には炭に火をつけ始めておくと安心です。

バーベキューでふっくら香ばしい鮎の塩焼きを味わおう

本記事では、バーベキューで鮎を美味しく焼く方法を紹介しました。バーベキューの雰囲気を盛り上げてくれる鮎の塩焼きは、下準備から串打ち、塩振り、焼き方など、さまざまなポイントに気を配ってこそ本当の美味しさが味わえます。じっくり時間をかけて丁寧に焼き上げた鮎は、他では得られない特別な味わいがするでしょう。

 

次回のアウトドアでは、家族や友人と炭火を囲みながら、ふっくら香ばしく焼き上げた鮎をぜひ堪能してみてください。

この記事の著者

緒方 剛

1988年5月29日、和歌山県南紀白浜生まれ。小学生~高校生まで野球部に所属。大学進学で上京、約16年間東京で生活。会社員時代、営業職を通して社内外の人から仕事の楽しさや進め方を学んでいく過程で、会社経営に興味を持つようになる。年齢を重ねるにつれて、両親が行っている鮎養殖事業への興味・関心が高まり鮎養殖の世界へ飛び込んだ。2代目として、「緒方の鮎」の価値をさらに向上させていくことが1番の目標。

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